
チョイと長文ですがお付き合いの程お願いしますm(__)m
さて、2018シリーズよりMotoGPにてAirBagがいよいよ義務化 !
PRIDE1が全日本ロードレース選手権にエアバッグ内蔵スーツを供給して7年目のシーズン。
近頃はエアバッグのプライドワンと言われ、AirBagについての質問が多方面から寄せられる様になってきました。
ここに来て多く聞かれるのが「ケーブルはいつ無くなるんですか?」「そろそろHit-Airもケーブルレスですか!?」とこのニュースのお蔭なのかHit-Airエアバッグの「ケーブル」に注目が集まっている様だf^^;)
答えは「当分なくなる事は無い」むしろ「コレはこれで存在し続ける」、何故ならケーブルがあるからこその大きな『利点』があるから。
さて、その「利点」を話す前に、MotoGPで採用のAirBagと現在プライドワンとして供給しているネックエアバッグ・システム内蔵レーシングスーツのエアバッグの違いを説明しようと思う。
「AirBag・エアバッグ」という同じことば故にヒットエアー=旧式・MotoGP=最新式との認識なっている様だが、コレは印象の問題であって新旧で表すには違いすぎる両者なのです。
それでは、その違いを列記してみよう。
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◇目的(守る場所)
◇作動方法
◇導入コスト
◇作動後の復旧方法
◇維持コスト
◇重量
◇MotoGP公認の有無
◇メリット・デメリット
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上記の全てが大きく違います。

アルパインスターズTechAir(TechAirで表記)とHit-Air ネックエアバッグ(Hit-Airで表記)でその違いについての詳細。 >>TechAir・Hit-Air比較表(PDF)
※Hit-Airはストリート用ジャケットも数多くリリースしているが今回はレーシングTypeに絞ってお伝えします。
※D Airは単体のユニットがまだ無い様で公表している情報も不確定な部分が多いためTechAirとの比較とします。

・TechAir 主に胴回りからから肩にかけて全体的に保護します。
※首に関しては守る事は出来ません
・Hit-Air 首(頸椎)を守るべくダブルのエアバッグで保護します。
※胴回りに関してはレーシングスーツ既存のプロテクターで対応
◇作動方法
・TechAir ケーブルレスでセンサーとECUがシステム内に内蔵の電子的制御で10年に渡る開発からのエアバッグの展開アルゴリズムにより作動する。
※時速30km/h以下では作動しないなど独自の基準を持つ ※バッテリーの持続時間は25時間
・Hit-Air マシンにユニットから出るケーブルをつなぐシンプルな仕組みでマシンと離れた際に作動する。 ※スリップダウン等でマシンと一緒の転倒などでは作動しない場合もある。
◇導入コスト
・TechAir ユニット単体:18万円(予定価格)
※他メーカーでも対応スーツであれば装着可能
※日本でいち早く対応スーツをリリースされたRS TAICHI GP EVO R107 ユニット別で33万円(税別)
・Hit-Air ユニット単体:2万6,000円(税別)
※PRIDE1でリリースしたPRR-175既製サイズは24万5,000円(税別)
※スーツの上に着るジャケットTypeもあり。価格は4万8,000円(税別)
◇作動後の復旧方法
・TechAir メーカー(アルパインスターズJAPAN)に依頼する
※2回作動する事が出来るので2回に1回となる
・Hit-Air 自身でAirシリンダー(ボンベ)を交換して復旧、次の走行に備える事が出来る。
※AirBagの損傷(破れ等)がある場合はメーカーでの補修が必要
◇維持コスト
・TechAir
復旧のコスト:4万5,000円(予定価格)
バッテリー充電:使用時毎
※ユニット損傷の場合はまだ情報がありません
・Hit-Air 復旧のコスト:Airシリンダー(ボンベ):1,200円
※AirBag損傷補修:8,000〜1万3,000円程度
※転倒の状況によりAig Pin(Keyボール):1,200円・ケーブル(ワイヤー):2,800円の交換が必要な場合があります
◇重量
・TechAir:2120g(脊椎プロテクター含)
・Hit-Air:500g
◇MotoGP公認の有無
・TechAir MotoGP公認エアバッグです。
・Hit-Air 残念ながら公認を得ていません。
(MotoGPのレギュレーションでマシンとライダーをケーブルでつなぐ事が禁止なので)
◇メリット
・TechAir
1)ケーブルレスで煩わしさが無い
2)マシンの乗り換えが容易
3)肋骨骨折の軽減
※ライダー自身の肘による骨折が意外に多いのだがこれによる骨折はかなりの確率で無くなるのでは!?
>>TechAirユニット作動Movie
・Hit-Air
1)首(頸椎)の保護
※頭部へのダメージを回避する確率が上がり、それによりヘルメットも守られる事が多く見受けられている。
2)ローコスト
3)ユニット重量が軽い
※ケーブル式のため構造がシンプルでAirシリンダーを自身で交換するだけで再利用が出来る。 導入コストも安価なため予備のエアバッグを持つ事も容易である。
追記:この部分がケーブル式の『利点』と言えます。
>>ネックAirBag動作試験Movie
>>ネックAirBag作動連続写真
◇デメリット
・TechAir
1)ハイコスト
レースでの使用の場合、作動(2回)毎にメーカーに復旧を依頼する必要があるため現実的にはユニットは2つ以上必要になると思われる。
2)『首(頸椎)』の保護は望めない。
3)使用日前日にバッテリーの充電が必要
※バッテリー劣化後の交換等の情報は未発表
4)ユニット重量が重い
・Hit-Air
1)ケーブル装着の煩わしさ
※立ちゴケした場合エアバッグが作動してしまう。
2)エアバッグがスーツの外に飛び出すため希にエアバッグが破れる事がある。
3)首(頸椎)に特化した構造のため首・肩周り以外はスーツのプロテクターに依存する。
この様にケーブルレスが歓迎されて居る背景はあるもののTechAirをレースで使用するにはかなりハードルが高いと思ってしまいます。 また、レーシングスーツでは守る事が出来ない『首(頸椎)を守る』をコンセプトとしているHit-Airの有効性は、コスト面から考えても幅広い層で使用されそうに思います。
そして、先に書いた「ケーブルがあるからこその大きな『利点』」は、Hit-Airのメリットに上げた事(導入コストが安い/復旧が容易)に他ならない。
同じAirBag(エアバッグ)の両者の違いを1度整理しなければと思いまとめてみました。
尚、PRIDE1ではトータルバランスを考慮して主力スーツはHit-Airネックエアバッグ・システム内蔵レーシングスーツである事に変わりは無いが、もちろん両者の選択はユーザーサイドであるので『TechAir』の対応も出来る様に開発は既にスタートしています。
・Alpinestars Tech-Air
>>https://www.alpinestars.com/tech-air
・Hit-Airネックエアバッグに関して
>>エアバッグInformation(FAQなど)

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